〈柳本浩市展〉に行ってきました
多方面で活躍したデザインディレクターであり、膨大な資料やデザインの収集家であった、柳本浩市さんの展覧会「柳本浩市展 “アーキヴィスト ー 柳本さんが残してくれたもの”」に行ってきました!
柳本さんは2016年3月4日に急逝。展覧会では、柳本さんへの追悼の気持ちを込めて貴重なコレクションが展示されました。
柳本浩市さんのこと
1969年山梨県生まれの柳本さん。幼少期より、植草甚一らの影響でさまざまな文化に触れ、独自の収集と研究を始めます。その後、ジャズ、映画、アメリカ文化、スニーカー、音楽、ウルトラマン、古着、ファッション、デザインと収集分野を広げ、90年代からはコレクターとして、雑誌特集の監修、コレクションの公開、数々の展示の企画監修を通じてデザイン文化の普及に貢献しました。
2002年に設立した「Glyph.(グリフ)」では、自社商品開発や出版、展示企画などを行います。生涯を通して情報やものを貪欲に収集し、その時代背景や社会性を読み解き、様々な活動を通して未来に生かす仕事をしていました。
2016年3月4日、急性虚血性心不全のため永眠。
(参考:デザイン界の熊楠、柳本浩市。知を紡ぎ、継承し、生産していくアーキビストの仕事 | bound baw)
展示物の間に置いてあったカード。
柳本さんに関する雑誌の特集もこんなにたくさん。
こんな風に自分でイラストや文章を書いたりして記録してたみたいです。
アーキヴィストについて
「アーキヴィスト」とは、確実性のある過去の情報を収集、整理、管理し、それらを必要な時に見ることができるようにする専門職のことだそう。
パネルには、
「柳本さんはあらゆる物を収集、整理し、そこから抽出した情報を元に執筆、編集、出版、展示企画、企業のディレクション、アドバイザリーなどの仕事を通じて、過去から得た情報を未来へと発展させていた。また、収集物をメディアの資料として惜しげもなく貸し出しもしていた活動は、アーキヴィスト的な側面を強く持っていた…」
ということが書いてありました。
初めて聞く職種だけど、柳本さんのためにあるような職種だなと思いました。
展示の様子
さて、ここからが展示の様子です。
写真OKだったのでたくさん撮ってきました!
会場は、自由ヶ丘駅から10分くらい歩いたとこにある倉庫風のスペース。
膨大なプロダクトや紙ものがきちんと整理されて展示されていました。
写真OKな展示ってうれしい◎
ところどころに、柳本さんメモ。
かわいいものを撮ってきました
柳本さんはなんでも集める収集家さんだったけど、私はかわいいものを集めているので、今回の展示もかわいいものだけ撮らさせていただきました!
ミルク
世界各国の洗剤・牛乳コーナー。
きれいに並べられたパッケージ。
この棚は、面識のあるオランダ人デザイナー、ピート・ヘイン・イークさんの特注の棚なんだそう。
(参考:柳本浩市さんが残してくれたもの。 | カーサ ブルータス)
見たことのないパッケージばっかり。
こういう日用品のデザインってあまりネットに出てこないから、新鮮でした。
パッケージ
カップやドーナツの箱、ヨーグルト、ジュース、ティッシュ箱・・・など、ありとあらゆるものが並んでいました。
かわいいデザインもたくさんありましたよ〜
文房具
文房具もたくさん。
雑貨・切手
切手一つにとっても、雑誌で特集できるくらいあったらしいです。
紙もの
壁には、包装紙やタグなどがずらり。
ガム
ガムの包装紙もかわいかったな〜
ポスター
ポスターは少しありました。
ミッフィーちゃんでおなじみ、ディック・ブルーナさんのイラストのポスター。
柳本さんは、ディック・ブルーナ関連も膨大にコレクションされていました。膨大すぎて444ページの本にもまとめちゃったくらい。
この本の存在で知ったけど、ブルーナさんはミッフィーちゃん以外にもたくさん本の装丁をされていたそう。しかもかわいい* コレクションしたくなるの分かります。
ファイル
フライヤーやチラシなんかは、こんな風にファイリングされていました。
ここにあるのは自宅に保管されていた約1000冊だけど、その数は全部で40万冊以上なんて言われています。
このファイリングの仕方、私がしてるのと似てました*
私もクリアファイルに1枚1枚入れて、大きめのリングファイルにまとめています。小さめのものは、カード用やはがきサイズ用のクリアファイルに入れたり。
今まで何冊になったかなぁ。たぶん10冊くらいじゃないかな。
コレクターと言ってるに全然少ないですね(笑)
もっと貪欲に集めたいなと思った次第です。
ボックス
主に荷物を入れるような段ボールの箱が積み上げられていました。
本
本もたくさん。
かわいいデザインの本もありました。
マスキングテープのmtの本も収集されてたよ!
* * *
いやはや大変充実した展示でした。
美術館でアート作品見るより、私は日常のデザインを見てる方が楽しいかもしれない。
今回展示されていないものも含めて、この膨大なアーカイブを今後どうするか協議中とのこと。保管するにもお金がかかります。
でもこれはもう歴史博物館に置かれてもいいようなものばかり。
デザイン界の重鎮か大企業が買い取って、展示館を作ってくれないかな。
ということで、かわいいデザインもっと集めます
分かりやすく今回の展示で感化されてしまいました。
柳本さんが出ている雑誌も買っちゃいました。
最近収集が滞っていたけど、
もっとかわいいデザインを集めたい!
たくさんファイル作りたい!
みなさま、もしかわいいデザインを見つけたら教えてください。
デザイナーさん、企業の方、かわいいものを作ったら教えてください。
引き続きkawacolleをどうぞよろしくお願いいたします。
・柳本浩市展 “アーキヴィスト ー 柳本さんが残してくれたもの” – クラウドファンディングのMotionGallery
・柳本浩市さんが残してくれたもの。 | カーサ ブルータス
YANAGIMOTO KOICHI, ARCHIVIST
開催期間:2017/04/29(土)~2017/06/04(日)
時間:12:00~18:00
休館日:会期中無休
入場料:一般500円、大学生200円(学生証提示)、高校生以下無料
会場:six factory 東京都目黒区八雲3-23-20
URL:https://www.facebook.com/Yanagimoto.Koichi.Exhibition/
▼柳本さん急逝の数日後に発売されたカーサブルータス。収納の達人としてP118とP119ページに登場。感化されたので買っちゃいました!